積立投資(ドル・コスト平均法)は、お給料日など定期的にお金を投資信託や株式に回すような投資方法です。
実は、iDeCoや確定拠出年金で毎月コツコツ積み立てている方は、すでにこの投資法を実践しています。
なぜ積立投資が注目されているのか?
平均的な購入価格が安定するため、「高値づかみ」のリスクを抑えられます。
例えば、コロナショックのような急落時も、むしろチャンスと捉えて冷静に投資を続けられるのが特徴です。
また現状、短期投資では機関投資家に勝てない確率が極めて高い事もあり、長期で成長している指数を購入しておく事が長期的な資産形成に役立ちます。
積立投資の3つのメリット
1. 「買いどき」に悩まない
2. 感情に流されず、理性的に投資できる
3. 長期的な目線で資産形成ができる
投資の世界では「恐怖」と「欲」の感情が判断を曇らせます。
例えば、株価が下がると「もっと下がるかも…」と不安になって売ってしまい、結果的に損をする人が結構います。
積立投資は基本的に資産額を見ないことが多いため、感情に振り回されません。
一括投資と積立投資どっちが得か?
投資方法によって、リターンはどう変わるのでしょうか?
例えば100万円を投資する場合を以下のシナリオで比較してみます。
ケース1:一括投資(100万円を一度に投資)
- 株価5,000円で購入 → 200株取得
- 売却時の株価が4,000円の場合 → 損失20万円
- 売却時の株価が8,000円の場合 → 利益60万円
この方法は、株価が上がれば大きな利益を得られますが、タイミングを誤ると損失も大きくなります。
ケース2:下落相場でのドル・コスト平均法(100万円を4回に分けて投資)
- 5,000円、4,000円、3,000円、2,500円で25万円ずつ購入
- 合計で約295株取得(※一括投資より多くの株を持てる)
- 売却時の株価が4,000円の場合 → 損失7万円(損失を軽減)
- 売却時の株価が8,000円の場合 → 利益137万円(一括投資の2倍以上)
株価が下がる局面で買い増しできるため、平均取得単価が低くなり、上昇時の利益が大きくなります。
ケース3:横ばい相場(5,000円 → 4,000円 → 6,000円 → 5,500円)
- 4回に分けて投資した結果、約200株取得
- リターンは一括投資とほぼ同じだが、市場のタイミングを考えるリスクを軽減できる。
ケース4:上昇相場(5,000円 → 6,500円 → 7,000円 → 8,000円)
- 4回に分けて投資した結果、155株取得
- 売却時の株価が8,000円の場合 → 利益46万円(※一括投資の60万円より少ない)
このケースでは、一括投資の方が短期的に有利です。
相場は予測が難しく、急落の可能性もあるため、ドル・コスト平均法を続けることでリスクを抑えられます。
始め方は超カンタン!
ネット証券で投資信託に対して「積立設定」を押すだけです。
NISA口座なら非課税で投資できるので、特におすすめです。配当金の再投資設定も複利効果を得られるのでプラスαの効果が期待できます。
最後に
相場は常に山あり谷ありです。
しかし、コツコツ投資を続ければ長期的な資産形成が可能です。
まさに「継続は力なり」。堅実な投資を目指す方に適した投資法と言えるでしょう。
つみたてNISAやiDeCoを活用すれば税制メリットも得られるので、給料日に合わせて無理のない範囲で始めてみてはいかがでしょうか?