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カバードコールとは何か?|初心者向けにやさしく解説

カバード・コールとは、株をすでに持っている人が「その株をある価格で売ってもいいよ」と約束するコールオプションを売ることで、追加の収入(プレミアム)を得る投資方法です。

ちょっと難しく感じるかもしれませんが、イメージとしては「使っていない家を貸して家賃をもらう」ようなものです。

株を手元に持ちながら、オプションという「賃貸契約」を結ぶことで、何もしなくてもお金が入ってくる可能性があります。

どうやって利益が出るのか?

たとえば、あなたがアマゾンの株を持っているとします。

アマゾンは配当金を出していないので、持っているだけでは収入はありません。

そこで、コールオプションを売ると、「一定期間内にこの株を○○円で買ってもいいよ」という権利を他の人に渡す代わりにプレミアム(報酬)をもらえます。

もし期間中に株価がその金額に届かなければ、あなたは株をそのまま持ち続けながら報酬だけもらえる、というわけです。

メリット

追加収入が得られる:株を売らなくても、プレミアムという報酬が入る可能性があります。これが疑似配当のような役割になります。

比較的安全な戦略:すでに持っている株を使うので、株を持たずにオプションを売る「ネイキッド・コール」と比べてリスクが少ないです。

弱気相場で有利:株価が大きく上がらないと予想している時には、株を保持しながらプレミアムで収入を得るチャンスになります。

デメリット

株価が大きく上がると損した気分に:株価がストライク価格を超えると、その価格で売らなければならず、大きな値上がり益は手に入りません。

利益が限定的:株価がどれだけ上がっても、売る価格は最初に決めたストライク価格なので、大きな儲けは狙えません。

ネイキッド・コールとの違い

カバード・コールは「自分が持っている株」に対してオプションを売る方法です。

一方、ネイキッド・コールは「株を持っていないのに」売る方法で、万が一株価が上がった場合、大きな損失になる可能性があります。

そのため、ネイキッド・コールは経験豊富な投資家にしか許されないことが多いです。

カバード・コールETFという選択肢

「オプション取引は難しそう…」という人には、カバード・コール戦略を自動で行ってくれるETF(上場投資信託)もあります。

たとえば、S&P500などの株価指数に投資しながら、同時にオプションを活用して収益を目指す仕組みです。

ただし、これらのETFは通常のETFより手数料が高く、必ずしも高い利回りが得られるとは限りません。

まとめ

カバード・コールは、株を持っている人が追加収入を狙える、比較的リスクの低いオプション戦略です。

初心者には多少難解です、株価が大きく動かないと考えるときに有効です。

ただし、値上がり益を逃す可能性もあるので、自分の投資目的に合っているかをよく考えましょう。

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